これからのITエンジニアのキャリアアップを考えるメディア「IT GrowthTree」

ITエンジニアの領域ごとの年収例

       

制作・運営:Zenken株式会社/提供:株式会社プライム・ブレインズ

ここでは、各種統計データからITエンジニアの平均年収がどのくらいになるのかまとめました。経験年数や領域による年収の違いや、年収を上げるためにはどうすればよいかについても紹介しています。

ITエンジニアの平均年収と経験年数による違い

(単位:万円) 経験年数計 0年 1~4年 5~9年 10~14年 15年以上
ITエンジニア全体 605.8 412.7 475.5 582.3 638.7 748.1
システムコンサルタント・設計者 694.1 480.2 528.8 670.3 749.4 820.2
ソフトウェア作成者 539.1 355.6 446.8 517.2 561.5 655.2
その他の情報処理・通信技術者 584.1 402.2 450.8 559.3 605.1 768.8

厚生労働省の2024年賃金構造基本統計調査データに基づき、ITエンジニアの平均年収について表にまとめました。それによると、ITエンジニア全体の平均年収は605.8万円です。

また、ITエンジニア領域ごとの平均年収はシステムコンサルタント・設計者が820.2万円、ソフトウェア作成者は655.2万円、その他の情報処理・通信技術者は768.8万円で、経験年数に伴い年収も上がっています。

さらに、システムコンサルタント・設計者といった上流工程を任される領域のITエンジニアはソフトウェア作成者やその他の情報処理・通信技術者よりも年収レベルがワンランク上であるとわかります。

ITエンジニア領域ごとの年収

ITエンジニアは担当する領域による年収差があります。そこで、厚生労働省の職業情報をもとに、各領域の仕事内容と年収についてまとめました。

システムエンジニア(受託開発)

顧客の情報システムを受託開発する会社に従事するアプリケーションエンジニア、業務系システム開発の領域を担当するITエンジニアです。顧客の要望に合わせ、システム要件定義や設計を行い開発からテストまで担当します。

  • 賃金(年収):557.6万円
  • 賃金(1時間当たり):2,581円
  • 主な勤務先:SIer(システムベンダー)、コンピュータメーカーなど

システムエンジニア(基盤システム)

情報通信業において、主に社内システムエンジニアとして基盤システムの設計の仕事をするITエンジニアです。基盤システムとはITインフラのことで、サーバー、ストレージ、ネットワーク、データベースなどがそれに該当します。

  • 賃金(年収):684.9万円
  • 賃金(1時間当たり):3,189円
  • 主な勤務先:SIer、コンピューターメーカー、システム開発会社

ソフトウェア開発(パッケージソフト)

会計ソフトや画像編集ソフトなど、パソコン向けのパッケージソフトを企画・開発する仕事です。ターゲットとするユーザーを想定し、ソフトの企画・設計から開発、テスト、ソフトのアップデートまで行います。

  • 賃金(年収):557.6万円
  • 賃金(1時間当たり):2,581円
  • 主な勤務先:SIer、コンピューターメーカー、システム開発会社

プロジェクトマネージャ(IT)

IT開発のプロジェクトをまとめる責任者です。プロジェクト計画を策定し、予算決めや進捗管理も行います。プロジェクトをスムーズに進めるため外部との交渉や問題解決、システムの安全性確保もプロジェクトマネージャの仕事です。

  • 賃金(年収):684.9万円
  • 賃金(1時間当たり):3,189円
  • 主な勤務先:SIer企業、ソフトウェア開発企業、一般企業の情報システム部門

ITコンサルタント

顧客のIT戦略のアドバイスや提案などを行う仕事です。IT技術やシステム構築の知識を活用し、顧客の経営戦略に合ったシステム設計・開発を検討します。また、技術面だけでなく経営コンサルタント的な役割も担います。

  • 賃金(年収):684.9万円
  • 賃金(1時間当たり):3,189円
  • 主な勤務先:シンクタンク、経営コンサルティング会社、システム開発会社

以上のように、厚生労働省の統計データ上では以下の領域が同じ年収レベルとして扱われています。

  • システムエンジニア(受託開発)・ソフトウェア開発(パッケージソフト)
  • システムエンジニア(基盤システム)・プロジェクトマネージャ(IT)・ITコンサルタント

そのため、領域による年収差について詳細まではわかりませんが、開発作業が多い領域よりも管理・交渉・アドバイスなどの割合が高い領域の方が高年収であることは確認できます。

ITエンジニアが年収をアップするための方法

ITエンジニアは領域によって年収に違いがあります。ここでは、年収を少しでも上げていくためにできることについて紹介します。

スキルを磨く

ITエンジニアの継続的学習は必須と考えてよいでしょう。さらに、年収を上げるためには、技術スキルだけでなく領域を広げるスキルを磨くことです。年収の高い上流工程に進むにはマネージメントスキルやコミュニケーションスキルが求められます。

勤続・経験年数を重ねる

同じ領域のITエンジニアでも経験年数が多いほど年収が高くなることがわかっています。会社に特に不満がない場合は、コツコツと勤続年数を重ね実績をアピールするのも年収アップ方法の一つです。

キャリアサポート充実の会社に転職

会社の評価制度が曖昧で将来のキャリアプランが見えない場合は、教育やサポートが充実した会社への転職も検討しましょう。いきなり高収入を目指すのではなく、自分なりにキャリアプランを組み立てておくことが重要です。

年収はキャリアで変えられる。高みを目指す選択を

ITエンジニアの年収は、経験年数や担当領域によって大きく異なります。特に、上流工程に関わるスキルやマネージメント能力を身につけることで、収入アップのチャンスは広がります。今のスキルや待遇に満足していないなら、学び直しや転職も一つの手段。理想のキャリアに向けて、一歩踏み出してみましょう。

サイト監修
株式会社プライム・ブレインズ
イメージ
開発技術力からIT総合力へ
プライム・ブレインズの取り組み
           

株式会社プライム・ブレインズは、ユーザー企業の視点に立ったITプロジェクト支援やITコンサルティングなどを行っている企業です。
ベンダーに代わり、自らの手でシステムを作り上げられるだけの技術力とビジネス課題解決力を有しており、確かな技術と知見をもとに全体を俯瞰し、幅広い領域・工程でITプロジェクトの成功に貢献しています。